頚部の病気

Diseases of the neck

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耳下腺の病気

耳下腺は、耳の前下部に左右1つずつあり、唾液を作る働きがあります。耳下腺で作られた唾液は、耳下腺管という管を通って、口腔内の頬粘膜に流れていきます。

耳下腺に起こる病気で最も有名なのは、流行性耳下腺炎(おたふく風邪)でしょう。その他に、耳下腺腫瘍が発生することがあります。

耳下腺炎

耳下腺炎には、ムンプスウイルスによって起こるもの(流行性耳下腺炎)と、その他のウイルス・細菌によって起こるもの(急性または慢性耳下腺炎)があります。

流行性耳下腺炎は、小児に発生することが大部分です。咳やくしゃみによる飛沫感染が多く、2~3週間の潜伏期の後、耳下腺の腫れと痛み、発熱が起こります。耳下腺の腫れは両側のことも、片側だけのこともあります。

症状と病歴から診断可能なことが多いですが、確定診断のためには血液検査(発症初期と回復後の2回血液検査を行い、ムンプスウイルスの抗体価を比較)を行います。安静と対症療法(消炎剤など)により、腫れは1週間程度で軽快します。腫れが引くまでは、学校への登校は出来ません。

耳下腺腫瘍

耳下腺部にできる腫瘍の多くは良性腫瘍です。しかし、腫瘍が大きくなると、顔面神経を圧迫することにより顔面神経麻痺の症状が起こることがあるので、増大する耳下腺腫瘍では切除手術が必要となります。

耳下腺腫瘍の診断は、頚部エコー、またはCT、MRIで行います。

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顎下腺の病気

顎下腺は、顎の下に左右1つずつあり、唾液を作る働きがあります。顎下腺で作られた唾液は、顎下腺管という管を通って、舌の裏側に流れていきます。

顎下腺周辺に起こる病気で時々みられるのは、唾石症、顎下部リンパ節炎です。

顎下腺に腫瘍が発生することは稀ですが、顎の下の腫れが長く続く場合は、頚部エコー検査を行ったほうがよいでしょう。

唾石症

顎下腺や、顎下腺管に結石(唾石)ができる病気です。食事時に顎の下の腫れが起こるのが特徴です。

小さい唾石であれば、薬物療法(消炎剤、抗生物質など)が有効なことがあります。唾石が大きくなっており症状を繰り返す場合は、口の中、もしくは頚部皮膚を切開して唾石を摘出する必要があります。

顎下部リンパ節炎

のど、歯肉などの炎症に伴って、顎下腺周囲のリンパ節が腫れることがあります。
頚部エコー検査を行い、顎下腺腫瘍との鑑別を行います。
歯科的治療を行うことで軽快することがありますが、うがいで口腔内の清潔を保つことも必要となります。

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粉瘤

粉瘤は、皮下に袋ができ、その中に皮膚の垢(角質)や皮脂がたまる良性の病気です。耳鼻咽喉科の範囲では耳たぶの近くによく発生し、少し硬いしこりとして触れます。

頭部や頚部にしこりを触れる場合は、エコー検査を行い、リンパ節炎や、脂肪腫などの病気との鑑別を行います。薬物療法(消炎剤、抗生物質など)で軽快することもありますが、ある程度大きくなると切除を考慮する必要があります。

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頚部リンパ節炎

頚部には約200個のリンパ節があり、体内にウイルスや細菌が侵入することを防ぐ働きをしています。通常は、頚部リンパ節は数ミリ程度の大きさです。

咽頭炎扁桃炎の際に、頚部リンパ節も腫れることはよくあります。また、虫歯や歯肉炎の際に、頚部リンパ節が腫れることもあります。この場合は、咽頭炎や扁桃炎の治療、歯科的治療により、頚部リンパ節の腫れも軽快します。

少し特殊な頚部リンパ節炎として、亜急性壊死性リンパ節炎、伝染性単核球症があります。

亜急性壊死性リンパ節炎

頚部のリンパ節の腫れと痛み、発熱を起こす病気です。頚部の腫れは1~3ヶ月程度続くことがあり、発熱は無治療では1ヶ月程度続くことがあります。10~30代の女性に多く、ウイルスが原因かと考えられています。

通常の消炎治療を行っても頚部の腫れが続く場合は、血液検査を行います。亜急性壊死性リンパ節炎では、白血球が減少していることがよくあります。

亜急性壊死性リンパ節炎の治療は、基本的には対症療法(消炎鎮痛剤など)となります。

伝染性単核球症

頚部のリンパ節の腫れ、発熱、のどの痛みを起こす病気です。10代後半から20歳代の若年者に多く、EBウイルスが原因です。口蓋扁桃が腫れていることが多く、肝機能低下を伴うこともよくあります。

伝染性単核球症が疑われる場合は、まず安静が必要です。治療は薬物療法(消炎鎮痛剤、抗生物質など)を行います。

通常は2~3週間以内に後遺症を残さずに軽快しますが、肝機能低下が続く場合は経過観察が必要となります。

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悪性リンパ腫

悪性リンパ腫は、リンパ組織から発生する悪性腫瘍です。頚部、わきの下、鼠径部(大腿部のつけ根)のリンパ節の腫れや、扁桃肥大、倦怠感、発熱、寝汗、体重減少が起こることがあります。頚部のリンパ節は、腫れていても痛みを伴わないことがあります。

頚部に複数の腫れ(しこり)があり、これが約1センチ以上の大きさで、2週間以上持続する場合は、念のため耳鼻咽喉科を受診されたほうがよいでしょう。

当院では、頚部エコー検査、のどの診察を行い、悪性リンパ腫が疑われる場合は血液検査(腫瘍マーカーなど)も行います。

診断を確定するためには、リンパ節の組織検査が必要となります。エコー検査・血液検査で悪性リンパ腫が疑われる場合は、近隣の総合病院へ紹介状を作成いたします。

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頚部エコー検査について

当院では、カラードップラーエコー装置での検査を行っています。

エコー検査の利点は、痛みが無いことと、CTやMRIでも分からない初期の病変も分かりやすい点です。

がんの頚部転移によるリンパ節の腫れでは、リンパ節に向かうリンパ流の増大が観察されることがあります。カラードップラーエコー装置は、従来の白黒エコー装置にくらべて頚部の血流やリンパ流の状態が分かりやすいのが特徴です。

頚部エコーの対象疾患

このような場合は一度頚部エコー検査を

  • ・腫れものの大きさが1センチ以上
  • ・腫れものが複数ある
  • ・2週間以上続いており、小さくなってこない

検査は、部分的な腫れものについては診察時にすぐ行います。腫れの範囲が広い時や、がんが疑われる場合は、予約検査として昼休みの時間などに時間をかけて行います。

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